クラウドコンピューティングのメリットとデメリットを検証しました。
メリット
プロバイダ側
仮想化技術などを使用してデータセンターのコンピュータ等を
多数のユーザーで共有させることで生まれるスケールメリットや、
設計・開発・運用の標準化等によるリソースの利用率向上及び
それに伴うコストの低減が見込めます。
また、相対的に安価なサービス料の設定などが可能でもあります。
ユーザー側
自前のコンピュータや、そのハードウェア、ソフトウェア、設備などを
保有・設計・開発したり、更に保守・管理する必要がありません。
また、ユーザー自身で購入した場合と比較すると、陳腐化が進まず、
最新のバージョンのアプリケーション・ソフトウェアが利用できます。
そして財務上は資産が削減できるため、必要に応じた規模の拡大・縮小や
中断などが比較的容易に行えることになります。
デメリット
コンピュータシステムを自前で保有し、カスタマイズや運用変更もできる場合と比べると、
かなりブラックボックスとなるため、同業他社との差別化は困難で、独自の仕様の変更に
対処できないリスクがあります。
また、基本的には全てのデータがクラウドに集約されるため、
クラウド提供側やネットワークの障害や、あるいはクラウド提供側の倒産や
サービス終了などでクラウドのサービスが使用できなくなると、
クラウドコンピューティングを利用する企業の経営も停止する恐れもあります。
そして、集中的なデータの管理はクラウドに銀行/ビジネス/医療などの情報を
完全に把握されてしまうためハッカーの攻撃対象になりやすく、
個人情報を含む顧客情報や経営情報の流出のリスクが伴います。